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日本に学ぶ癒やしと綺麗の智慧 Vol.11 京都府・三条けあげ

SUMMARY

  1. ・京都の発展とともに歴史を刻んできた気品あふれるホテル
  2. ・市街地にあるオアシスで、美肌の湯とトリートメントで心身に癒しを
  3. ・まとめ


世界中のホテルスパを取材し、各地の健康や美のルーツを体験し続けている、トラベル&スパジャーナリストの板倉由未子さんが執筆するコーナー。  
今年は毎月、日本の1地域にフォーカスを当て、その土地に根づく“おばあちゃんの知恵袋”的なウェルネスメソッドを、温泉やスパトリートメント、文化体験などから紐解いていきます。
  
その土地の健康法や癒やし、滋味あふれる食事について探りながら、日本を一緒に旅してみませんか?  
今回は、創業130年記念し、2018~2020年にかけて大規模な改修が進められ生まれ変わった京都府・三条けあげにある「ウェスティン都ホテル京都」です。 


京都の発展とともに歴史を刻んできた気品あふれるホテル 


京都の東側、なだらかな東山連峰と鴨川に挟まれた東山は、豊かな自然とともに由緒ある神社仏閣があります。1890年、その高台に創設されて以来、京都が発展してきた歴史の象徴、国賓ホテルとして名声を集めてきたのが「ウェスティン都ホテル京都」です。

今回の大リニューアルでは、名建築家・村野藤吾氏のデザインの特徴である優美さや曲線美を継承しつつ、客室数を約半分の266室に、1室あたりの広さが平均50㎡となり、モダンかつくつろげる空間へと様変わりしました。


立地ならではの開放感あふれる風景を堪能したいなら、インルームダイニングでの朝食がおすすめ。「EAT WELL BREAKFAST」では、「豆腐とトマトのサラダ」など、京都らしい食材を用いた、栄養価の高いヘルシーメニューを味わえます。


市街地にあるオアシスで、美肌の湯とトリートメントで心身に癒しを


2021年4月、敷地内で深度1,200mの掘削し、湧き出した天然温泉を利用した施設SPA「華頂」がオープンしました。

京都最大規模となる約2,100㎡の広さで、近隣の南禅寺境内にある、琵琶湖疏水の水路橋「水路閣」のアーチをイメージしたエレガントな空間です。半露天風呂からは、華頂山へと続く美しい庭を眺められます。

入ったそばから肌がつるつるになるアルカリ性の単純温泉を堪能したら、「Le jardin Sothys(ル ジャルダン ソティス)」へ。美の都パリで、確かな効果と高い安全性が支持されているブランドです。


宿泊者限定かつ京都ならではのメニューにトライしたいなら、ソティスのオイルトリートメントと指圧&お灸を組み合わせた「Enrich Five(エンリッチ ファイブ)」を。

最初に爽やかな清涼感のあるメントールが含まれたオイルを背面に塗布され、その後、火を使わず遠赤外線を用いた器具で筋肉の深部の凝りに働きかける最新式のお灸が行われます。

体が芯から温まり、みるみる心身の緊張がほどけていきます。さらに、先ほどのオイルを使ったディープティシューマッサージが施され、抜けきらなかった疲労感から解放されます。



まとめ  

滞在中に訪れたいのは、ホテルの7階からアクセスできる、京都市鳥獣保護区にも指定された「野鳥の森・探鳥路」。華頂山一体に位置する、往復700mの散策コースです。季節ごとに多様な野鳥の鳴き声と草花を楽しめます。終着点「都だいら」まで登れば、東山や比叡山を一望できるのです。

日に日に寒さが厳しくなり、呼吸も浅くなって酸素が全身に行き渡らず、風邪をひきやすくなる晩秋。美肌温泉とトリートメントに加え、紅葉があふれる探鳥路を歩いて、しっかり深呼吸。心身ともにリフレッシュして、忙しい年末年始に備えてみてはいかがでしょう。




ウェスティン都ホテル京都
THE WESTIN MIYAKO KYOTO

京都府京都市東山区粟田口華頂町1(三条けあげ)
℡ 075-771-7111
料金:1室¥45,000〜(税・サ込、食事別)
「華頂」(温泉):宿泊者、フィットネスクラブ「トロピクス」会員のみ利用可能(無料)SPA トリートメント「Le Jardin Sothys: Enrich Five」90分(ボディ60分+Yojo指圧/灸30分)¥33,000(税・サ込)
アクセス:京都駅から専用シャトルバス(無料・予約不要)で約25分。京都市営地下鉄東西線蹴上駅から徒歩約2分
https://www.miyakohotels.ne.jp/westinkyoto/


トラベル&スパジャーナリスト  
板倉由未子  
Yumiko Itakura  
    
『25ans』などの編集者を経て現職に。世界を巡り、土地に息づく癒やし、健康、食、文化をテーマに、各メディアで五感に訴える旅企画を提案&執筆。政府の国際機関や観光局、企業主催のセミナーなどでも、スピーカーを務める。また、イタリア愛好家としても知られ、『イタリアマンマのレシピ』(世界文化社刊)を構成&執筆。また、昨年11月から始まった日本政府観光局のグローバルキャンペーンでは、リラクゼーション分野の専門家として、日本の癒やしについて語っている。Expert Insights Go Deep Into Japan

photos:Yumiko Itakura



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