日本に学ぶ癒やしと綺麗の智慧 Vol.4 静岡県・伊豆熱川
SUMMARY
- ・心地よい風を感じながら、天と繋がる絶景リゾート
- ・五行説×12星座をコンセプトにした蘇りのトリートメント
- ・まとめ
光輝く星空に見守られながら、自然と調和しリセットする
世界中のホテルスパを取材し、各地の健康や美のルーツを体験し続けている、トラベル&スパジャーナリストの板倉由未子さんが執筆するコーナー。
今年は毎月、日本の1地域にフォーカスを当て、その土地に根づく“おばあちゃんの知恵袋”的なウェルネスメソッドを、温泉やスパトリートメント、文化体験などから紐解いていきます。
その土地の健康法や癒やし、滋味あふれる食事について探りながら、日本を一緒に旅してみませんか?
今回は、静岡県・伊豆熱川にある「伊豆ホテル リゾート&スパ」についてです。
心地よい風を満喫しながら、天と繋がる絶景リゾート
一年を通して温暖な気候に恵まれ、真っ青な海と自然豊かな山を身近に感じられる静岡県・東伊豆。中でも 2020年6月に開業した「伊豆ホテル リゾート&スパ」 は、伊豆熱川高原のヒルトップから太平洋と伊豆諸島を一望する最高の立地にあるホテルです。
全26室がオーシャンビューの温泉露天風呂付き客室で、広さも46~80㎡とゆったりしています。
客室はもちろん、ロビー、アクアブリッジ、リゾートルームなど、敷地内に絶景を楽しむ場所があるので、知らぬ間に開放的な気分になるでしょう。
特に露天の温泉大浴場からの景色は圧巻! 立って入ると胸の高さ、ベンチに座ると肩まで浸かる125mの深湯で、客室の露天風呂とは違った体験ができます。お湯は弱アルカリ性のナトリウムー塩化物ー硫酸塩泉。メタケイ酸を多く含む美肌の湯で、体が芯から温まります。
夕食は「Dining & Bar WAVE」で。相模湾や駿河湾で獲れた魚介類を中心に、地元の野菜をふんだんに使った地中海風の料理は、胃袋に心地よさをもたらしてくれます。
五行説×12星座をコンセプトにした蘇りのトリートメント
夜、空を見上げると、新月のころは驚くほどの星、満月のころは海面にムーンロードを発見できます。スパでは、そんな神秘的な星空にインスピレーションを受けて誕生したSignatureメニュー「星空の旅」の体験をおすすめします。東洋では、自然の万物は「木・火・土・金・水」というエレメントから成り立っているという「五行説」が根付いています。そして、自然を観察してできた「12星座」は、各エレメントとリンクしているのです。ここでは、そのコンセプトを反映したイギリス発のハイパフォーマンスアロマセラピーブランド「elemental herbology(エレメンタルハーボロジー)」の製品を使用。
最初に、自分の星座にリンクする五行のオイルの中から3つを提案され、その中から自分が求める香りの1本を選択。そのオイルがトリートメントに使用されます。
まず、フットバスを体験しながら壁に広がる星空の映像を観賞。心が落ち着いたところでべッドへ。
ゆったりとしたロングストロークの全身オイルマッサージが行われます。続いて、温められたオイルが額の中心「第3の目」に注がれ、頭全体をマッサージする「シロダーラ・ヘッド」が行われます。心地よさとともに思考がストップすることで深くリラックス。トリートメント後、身も心もリフレッシュできたことを実感するはずです。
まとめ
都会で生活していたり、忙しい毎日を送っていると、ゆっくりと星や月を眺める機会が少なくなります。特に女性は、古来、月の満ち欠けや自然の移ろいと呼応することで、心身の健康を保ってきたので、夜空を眺める時間が必要なのです。5月は始まった新生活になかなか適応できず、内向的になりがちな時期でもあります。ネガティブになりそうな自分を感じたら、東伊豆のまばゆい星空に包まれ心を開き、心身のバランスを整えてみてはいかがでしょうか。
伊豆ホテル リゾート&スパ
IZU HOTEL RESORT & SPA
静岡県賀茂郡東伊豆町奈良本1457-30 「リゾートパーク伊豆あたがわ」 別荘地内
℡ 0557-22-5151
料金:1泊1室¥44,650~(1室2名利用時の1名あたり 税・サ込 夕朝食付)
スパ:Signatueメニュー「星空の旅」 90分¥33,000(税・サ込)
アクセス/伊豆急行線伊豆熱川駅から送迎車で約15分。
トラベル&スパジャーナリスト
板倉由未子
Yumiko Itakura
『25ans』などの編集者を経て現職に。世界を巡り、土地に息づく癒やし、健康、食、文化をテーマに、各メディアで五感に訴える旅企画を提案&執筆。政府の国際機関や観光局、企業主催のセミナーなどでも、スピーカーを務める。また、イタリア愛好家としても知られ、『イタリアマンマのレシピ』(世界文化社刊)を構成&執筆。また、昨年11月から始まった日本政府観光局のグローバルキャンペーンでは、リラクゼーション分野の専門家として、日本の癒やしについて語っている。Expert Insights Go Deep Into Japan
photos:Yumiko Itakura