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世界に学ぶ癒やしと綺麗の智慧 | vol.10 イギリス・ロンドン

SUMMARY

  1. ・独自の美意識でしなやかに進化し続けるホテル
  2. ・アロマテラピーの威力を実感する、バンフォードのトリートメント
  3. ・まとめ

自分を癒やす時間を確保し、ストレスフリーな毎日を

世界中のホテルスパを取材し、各地の健康や美のルーツを体験し続けている、トラベル&スパジャーナリストの板倉由未子さんが執筆するコーナー。 
 
毎月、1地域にフォーカスを当て、その土地に根づく“おばあちゃんの知恵袋”的なウェルネスメソッドを、スパのリチュアルやトリートメント、文化体験などから紐解いていきます。 
 
その土地の健康法を探りながら、世界を一緒に旅してみませんか? 
今回は、イギリス・ロンドンの「ザ・バークレー」内にある「バンフォード ウェルネス スパ」です。
 
“70年間英国君主としてイギリス国民に生涯を捧げたエリザベス女王。イギリス国内だけに留まらず、世界中から愛された女王陛下のご逝去の報に接し、心よりご冥福をお祈り申し上げます。”

独自の美意識でしなやかに進化し続けるホテル 

ロンドン中心部、ハイドパークのほど近く、ナイツブリッジの閑静な住宅街ウィルトンプレイスに位置する5ツ星ホテル「ザ・バークレー」。

ホテルの歴史は19世紀に遡りますが、1972年、この地にオープンしました。重厚な石造りの建物の中は、伝統とモダンを上品に融合させた洗練された空間が広がり、ドアマンやスタッフの自然な笑顔とフレンドリーな対応が印象的です。
 
ミシュラン1ツ星に輝く、モダンブリティッシュレストラン「Marcus Wareing」、スタイリッシュでひねりのあるアフタヌーンティーを提供している「Collins Room」は、常に注目の的です。
 
さらに、セドリック・グロレの新店が誕生しました。今月からは、彼がプロデュースするアフタヌーンティーもスタート。
2つの魅力的なアフタヌーンティーを楽しめるホテルとして、ますます注目が集まっています。

アロマテラピーの威力を実感する、バンフォードのトリートメント 

イギリスは、植物由来の精油を使い、その香りを楽しみながらリラックスし、毎日の健康をサポートするアロマテラピーの発祥地。最も世界中に浸透し、行われている療法といえるでしょう。
 
多くの名アロマテラピーブランドの中でも、特におすすめしたいのは「バンフォード」。ロンドンの北西、自然豊かなコッツウォルズでサスティナブルな有機農場「デイルスフォード」を創設したキャロル・バンフォードによって生まれました。
“肌につけるものや身に纏うものは、食物と同じくらい安全でなくてはならない“という考えに基づき、製品やトリートメントのメニューはつくられています。

 白を基調に農場をイメージした快適なスパで体験したいのは「バンフォード ボディ シグネチャー マッサージ」。
 
カモミール、ローズマリー、ゼラニウム、それぞれをベースとした3種類のオイルの中から、その日最も心地よさを感じるオイルを選択。
足湯を経てトリートメントは始まります。指圧、経絡、スウェーデン式のテクニックを融合させたリズミカルなタッチで、全身の筋肉の凝りがほぐされます。時間の経過とともに、デトックスが促進され、活力が蘇ってくるのを実感できるでしょう。
続いて、顔、首、肩、頭へツボ押しが行われ、いっそうリラックス。
さらに、セラピストの導きでヨガの呼吸法も行われ、瞑想状態に。緊張感から解放され、疲労回復を実感できるはずです。
 
体の芯が冷える秋から春にかけては、温められた玄武岩を用いた「ホット ストーン マッサージ」もおすすめです。 

まとめ 

トリートメント後は、ルーフトップにある美しいプールサイドへ案内され、温かなハーブティーが提供されます。そこには、大都会とは思えない優雅な雰囲気が漂っています。

秋は寒暖差や気圧の変化が激しく、体が乾燥して便秘や肌のうるおい不足になり、心も虚しさを感じやすい季節。つい頑張りすぎてしまうという読者の皆さんも、上質な香りと温もりに包まれ、ひたすら心地よさに浸る時間を堪能してみてはいかがでしょうか。
 
 

ザ・バークレー
℡+44-20-7235-6000
スパ:バンフォード ボディ シグネチャー マッサージ 90分190GBP、ホット ストーン マッサージ 60分160GBP 90分195GBP(すべて税・サ別)
Wilton Place,Knightsbridge,London,SW1X 7RL,England
アクセス/ロンドン・ヒースロー国際空港から、車で約40分。
https://www.the-berkeley.co.uk/

 

<レート>
1GBP≒165円(2022年9月下旬現在)

 

トラベル&スパジャーナリスト 
板倉由未子 
Yumiko Itakura 
 <プロフィール> 
『25ans』などの編集者を経て現職に。世界を巡り、土地に息づく癒やし、健康、食、文化をテーマに、各メディアで五感に訴える旅企画を提案&執筆。政府の国際機関や観光局、企業主催のセミナーなどでも、スピーカーを務める。また、イタリア愛好家としても知られ、『イタリアマンマのレシピ』(世界文化社刊)を構成&執筆。 

 

 Photos: The Berkeley


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