
足のむくみを即効解消!おすすめのストレッチやマッサージ方法を紹介
SUMMARY
- ・足がむくむ原因とは?
- ・足のむくみを解消・改善するには?
- ・足のむくみを即効解消するためにおすすめのツボ
- ・生活習慣を見直して足のむくみを即効解消しよう
- ・まとめ
夕方の帰り道に履くパンプスが窮屈だったり、朝起きたときの足がすでに重く感じたり、なにかと足のむくみは気になるものです。季節や天候とは関係のない症状と思われている方もいるかもしれませんが、実は暑い夏と深い関係があります。
この記事では、むくみの原因や即効性のあるセルフケア方法をご紹介します。
足がむくむ原因とは?
むくみとは本来排泄される水分が体内に溜まっている状態のことで、その原因は多岐にわたります。何もしなくても解消されるものから、病気によって引き起こされているものまでさまざまです。
ここでは、原因を5つに大きく分けてご紹介します。
● 血行不良
足のむくみの原因に、足腰の血行不良があります。中でも立ち仕事は、足腰の血流が悪くなりむくみやすくなる要因のひとつです。
また座り仕事も、長い時間同じ姿勢でいることでむくみやすくなります。これは第二の心臓と呼ばれるふくらはぎの血液ポンプ機能が落ちてしまい、血行不良を引き起こすためです。特に下半身は重力に逆らって心臓まで血液を押し戻すため、よりむくみやすい部位といえるでしょう。
また冷え性の方も、冷えることで血の巡りが悪くなってしまい一層むくみやすくなります。
● 水分不足
「水分を摂り過ぎるとむくんでしまうから」と、水分の摂取を控える人がいます。一見、理にかなっているようですが本末転倒です。
身体は体内を巡る水分量が減ってしまうと、「水分不足の危機状態」と認識し必要以上に水分をため込む性質があります。水分の摂取を控えることが、かえってむくみの要因になるのです。
また少ない水分で循環機能を保たなければならなくなり、血流が悪い状態になります。血流の速さが低下することで血行不良を招いてしまい、よりむくみが進行します。
足のむくみ解消のためには、適度な水分摂取が大切です。
● 塩分の摂り過ぎ
人間の身体には血液の塩分濃度を約0.9%に保つ性質がありますが、塩分を摂り過ぎると身体はその濃度を薄めるために血液中に水分を送り込みます。その結果、血液中の水分量が過剰になりむくんでしまうのです。
塩分の摂取過剰が日常的になると、高血圧につながるおそれもあります。
外食やスーパーのお総菜などは自分で食塩量を調節できないため、摂取量が多くなる傾向があります。「外食が続いているな」と感じたら、食生活を見直してみましょう。
● 運動不足・筋肉不足
足、特にふくらはぎの筋力が減ってしまうと、むくみの要因となります。
前述したようにふくらはぎは第2の心臓と呼ばれ、血液を心臓に送り返す役割を担っています。心臓は強靭な筋肉でできておりタフなポンプ機能を有していますが、ふくらはぎの筋肉はそこまで強靭ではありません。一般的に女性は男性と比べむくみやすいといった話をよく聞きますが、それは筋量が男性より少ないことが原因と考えられます。
また性別問わず、運動不足も筋量の減少によってポンプ機能の低下を招いてしまいます。適度な運動を心がけましょう。
● 生理や妊娠によるホルモンバランスの乱れ
エストロゲンやプロゲステロンなどの女性ホルモンは、月経に伴って分泌量が変動します。特に月経前に分泌量が増えるプロゲステロンは水分を体に溜めこむ作用を持つため、月経前はむくみやすくなります。閉経後の女性が日常的にむくみやすくなってしまう背景には、これら女性ホルモンの分泌量が大きくかかわっている可能性が高いでしょう。
また、妊娠中はさらに多様な要因でむくみやすくなります。物理的に大きくなる子宮に血流が圧迫され血行が悪くなることや、赤ちゃんの分の水分も身体に蓄えることなど体に水分が溜まりやすい状態になるのです。
足のむくみを解消・改善するには?
ここでは、足のむくみを和らげることに効果があるセルフケア方法を紹介します。
一過性のむくみであれば、これらの対処法で解消できることがほとんどです。
これといった原因が見当たらないにもかかわらず慢性的にむくんでいるときは、病気が原因であるおそれがあります。万が一のことを考えて、受診も選択肢に入れることをおすすめします。
● ふくらはぎを意識してストレッチする
「今すぐにこのむくみを軽くしたい!」というときは、ふくらはぎを中心としたストレッチで効果が期待できます。
日頃から意識して、以下のような軽い体操でふくらはぎの筋肉を動かしましょう。
• 足踏みをする
• 座りながら足首をぐるぐると回す
• つま先を上に向けて、膝裏・全身を伸ばし、さらにふくらはぎを意識して伸ばす
• あおむけになった状態で腰を両手で支え、下半身をもちあげてふくらはぎを伸ばす
● マッサージで血行不良を改善する
マッサージも、血行不良の改善につながるセルフケアのひとつです。湯船につかりながらリラックスしてマッサージを行うと、さらに効果が期待できます。また湯上りに、スキンオイルやクリームを塗りながらマッサージを行う方法もおすすめです。
• 足首からふくらはぎにかけて揉み上げる
• 足首をぐるりと一周回すように丁寧にほぐす
• 足裏のきもちよいと感じる部分に指圧を加える
• 鼠径部や膝裏を丁寧にゆっくりと圧を加えながら揉みほぐす
● こまめな水分補給を心がける
水分不足はむくみの天敵です。こまめに水分補給をしましょう。
• 望ましい水分摂取量の目安は、体重1kgにつき水分35ml
(体重が50kgの人であれば一日につき合計1.75lの水分補給が望ましい)
• 胃腸や心臓に負担をかけないように、がぶ飲みではなくこまめに水分を摂取する
• のどが渇いてから飲むスタイルではなく、時間を決めて飲むスタイルにする
● 適度な運動を取り入れる
筋力の低下は、むくみに直結します。日常生活で、無理なく気軽にできる運動からはじめてみましょう。
また、運動はむくみ以外にもさまざまな健康促進効果があります。楽しみながら、継続した運動習慣を身につけましょう。
• エスカレーターやエレベーターではなく、階段を利用する
• 座り仕事の場合、1時間に1回は休憩のついでに少しでも歩く(集中してしまいがちな方はタイマーを利用)
• 立ち仕事の場合、「かかとに重心を置く」「股関節から足を出す」を意識して歩く
• ウォーキングはお気に入りの音楽を聴きながら楽しむ
● 入浴などで身体を温める
身体が冷えると、血流やリンパの流れが悪くなります。特に、夏場は暑いからとシャワーだけで済ませてしまいがちです。しかし冷房にさらされた身体は冷えて、むくみやすい状態のことが多くあります。足のむくみが気になる方は、入浴がおすすめです。
身体を温めてむくみにくくなる効果的な対処法を、以下で紹介します。
• 職場や外出先など冷房が強い室内でつらく感じるときは、カイロを利用して足首付近を温める
• 夏場であっても、冷たい飲み物は避ける
• 湯船につかりながら足のマッサージをする
• 入浴の代わりに足湯でも効果が期待できる
● 食生活を見直す
食生活をあらためて見直すことは、むくみにくい身体への近道です。
ここでは、実践しやすい方法を紹介します。
• 電解質のひとつであるカリウム成分は、野菜・芋・豆・海藻類などに含まれむくみを軽減する働きがあるため積極的に取り入れる(カリウムは煮ると食材から溶け出してしまうため、生かスープにして食べる)
• 塩分摂取量を超えないように、栄養成分表示を確認する(塩分の代わりに、干ししいたけや貝類のだしなどのうまみ成分を自炊に取り入れてみる)
足のむくみを即効解消するためにおすすめのツボ
生活習慣の乱れや運動不足などが原因で足がむくんでいるとき、ツボを押すと改善が期待できることがあります。
「少しむくんできたな」と感じたら、ツボを刺激してむくみを解消しましょう。
豊隆(ほうりゅう)
• すねの外側、ひざと足首のちょうど中間地点で外側の筋肉の盛り上がる部分を押す
• 特にふくらはぎのむくみが気になるときに、効率よくはたらきかける
• 親指を使って、ゆっくりと肌が沈み込む程度の強さで、垂直に押さえるようにする
足三里(あしさんり)
• すねの外側を下からさすって骨にあたったら、そこから小指側に指一本分だけ外側にあるくぼみの部分を押す
• いわゆる「痛キモチよい」を目安にして押さえる
生活習慣を見直して足のむくみを即効解消しよう
「夜更かししていると、無性にお腹が空いてしまう」といった経験はありませんか。人間には、睡眠の周期や体温・ホルモン分泌などを調節する機能があります。しかし生活リズムが乱れると、他の機能にも弊害が出てしまうのです。
適切な生活習慣を積み重ねることで、生活リズムが整い足のむくみ解消につながります。
• 睡眠や食生活の乱れは自分の健康にフィードバックされることを意識する
• 食生活の乱れが足のむくみに直結することを意識する
• こまめな水分摂取の心がけ、塩分を控える・身体を動かす・身体を温めるなどの行動を習慣化する
まとめ
一口にむくみといっても、原因は多様です。いくつかの要因が重なって、むくみが引き起こされている場合もあります。
生活習慣を整えることが、むくみ改善の第一歩です。セルフケアが定着すれば、足のむくみに悩まされることが少なくなるでしょう。
記事監修
矢加部文院長
みやびクリニック
長崎大学医学部卒業後、長崎大学形成外科入局。
福岡大学形成外科レーザー外来・美容医療担当の経験などを経て、
2016年に形成外科・美容皮膚科みやびクリニックを開院し、院長を務める。