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貧血の症状・原因とは?効果的な食べ物・栄養素も紹介

SUMMARY

  1. ・貧血とは
  2. ・貧血の症状
  3. ・貧血の原因
  4. ・貧血になったときの対処法
  5. ・貧血の予防や解消に効果的な食べ物
  6. ・まとめ


貧血は、誰もが人生で一度は経験する可能性がある症状です。貧血の症状や原因には、どのようなものがあるのでしょうか。また、自身や周りの方が貧血の症状を起こしたときはどのように対処したらよいのでしょうか?

この記事では、原因や症状を詳しく案内します。また、貧血を防ぐのに効果的な食べ物や栄養素なども紹介します。


貧血とは

そもそも、貧血とはどのような状態を指すのでしょうか。

貧血とはWHO(世界保健機関)の定義によると、血液(赤血球)中のヘモグロビン値が少なくなった状態を指します。男性で13.0g/dl以下、つまり血液1dl(デシリットル)ごとにヘモグロビンが13.0g(グラム)以下、女性で12.0g/dl以下になると貧血状態とされます。

ヘモグロビンとは赤血球の中に含まれるタンパク質で、酸素を全身に運ぶ役割を持ちます。ヘモグロビン量が低下すると、体全体の組織に十分な酸素が行き渡らず、さまざまな不調があらわれます。


貧血の症状

貧血の典型的な症状には、以下のようなものが挙げられます。

  • めまいや立ちくらみ(立つことが辛い、フラフラするなど)
  • 動悸(心臓がドキドキする、脈が速いような感じがあるなど)
  • 倦怠感(だるさを感じる、体が重いような感じがあるなど)
  • 集中力の低下(ボーっとしてしまい物事が手につかないなど)
  • 運動機能の低下(いつもなら簡単にできる動作がしづらいなど)

いずれも辛い症状で、こういった症状が突然現れると困るでしょう。症状をすぐに止めようと思っても止められないため、日常生活や社会生活に影響を及ぼします。


貧血の原因

ここからは、貧血の原因を説明します。貧血の原因を知ると、症状自体を防ぎやすくなります。


体内の鉄分が不足している

貧血の原因として最もよく知られるものは鉄分不足です。

人間赤血球がもつヘモグロビンというタンパク質は、鉄分を材料に産生されます。「鉄が不足するとヘモグロビンが産生できず、酸素を身体中に運ぶ能力が低下します。」この事象自体が貧血です。


亜鉛や葉酸などその他の栄養が不足している

また、鉄分のほかにも栄養不足で貧血は起こります。

代表的なものは亜鉛・葉酸・ビタミンB12です。また、まれに銅不足でも貧血は起こります。

ただし、亜鉛に関しては亜鉛欠乏単独で貧血になることはあまりないといわれています。


血液の病気にかかっている

鉄不足や栄養不足だけではなく、病気で貧血になる可能性もあります。

たとえば、白血病や骨髄異形成症候群など、血球に異常が起こる病気でも貧血は起こります。また、慢性腎臓病・関節リウマチ・甲状腺疾患など血液以外の病気でも貧血になることはあります。

突然、貧血が頻繁に起こるようになったときは、すぐに医療機関を受診しましょう。


出血で血液が不足している

単純な出血による血液不足でも、貧血は起こります。

たとえば婦人科系や消化器系の病気で出血が続くと、貧血になります。そのほか、頻発月経・過多月経などの月経異常、また胃・十二指腸潰瘍やがんなどによる出血も貧血の原因です。


貧血になったときの対処法

貧血が起きたときは、どのように対処したらよいでしょうか。ここでは、自分が貧血になった場合の対処法と、周りの人が貧血になったときにできることを紹介します。


自分が貧血になったときの対処法

自身が貧血を起こし、めまいや立ちくらみを感じたときは、その場にゆっくりしゃがむことが効果的です。可能であれば目を閉じて安静にし、症状が治まるまで待ちましょう。

衣服がきつければベルトを緩め、屋内で横になれる環境であれば足を心臓よりも高く上げます。静かに症状の緩和を待ってください。


周りの人が貧血になったときにできること

周りの人が貧血を起こして辛そうな場合、安静が重要です。

日常生活の中で貧血を起こしたときは、安静にしてもらい、生活のサポートをしましょう。仕事中であれば、休息の時間を作るといった対応をします。


貧血にならないような予防が重要

できれば貧血自体を予防したいものです。貧血は食事や生活習慣の工夫で、ある程度は予防できます。

例えば、食後すぐにお茶(緑茶・紅茶・ウーロン茶など)やコーヒーを飲むと鉄分の吸収が阻害されます。できるだけ避けましょう。

もちろん、食生活の改善も大切です。鉄分や葉酸が不足しがちな妊婦の方は、特に注意する必要があるといえるでしょう。


貧血の予防や解消に効果的な食べ物

貧血の予防や解消には、食生活に気をつけることがとても大切です。ここでは、貧血を予防・解消できる食べ物の一例を紹介します。

鉄を多く含む食べ物

鉄分はヘモグロビンの材料になります。
鉄分には種類が2種類あり、動物系の鉄をヘム鉄、植物系の鉄を非ヘム鉄といいます。非ヘム鉄は吸収効率が悪く、胃のむかつきを引き起こす恐れがあります。

レバー(豚・鶏)・卵黄・煮干し・あさり・しじみなどは、ヘム鉄を含む食べ物であり、効率よく鉄分を吸収できます。

非ヘム鉄を含む小松菜・ほうれん草などには、鉄分の吸収を助けるビタミンCが含まれるため、貧血予防の効果が期待できるでしょう。

ただし、鉄分にも一日の摂取限度があり、15歳以上の鉄0の耐容上限量は男性で50mg/日、女性で40mg/日程度です。 摂取限度には十分注意しましょう。


亜鉛を多く含む食べ物

亜鉛には、赤血球の膜を強くする働きがあります。亜鉛不足になってしまうと、正常な赤血球が作れなくなってしまいます。
比較的簡単に亜鉛を摂取できる食べ物として、牡蠣・牛肉・豚レバー・真サバ・わかめなどがおすすめです。


葉酸を多く含む食べ物

葉酸には、赤血球の生産を助ける働きがあります。葉酸は妊娠中から産後にかけて摂取が推奨されており、人体の成長に欠かせない栄養素です。

葉酸は野菜に多く含まれますが、野菜だけではなくパッションフルーツやいちごなどの果実にも含まれます。その他、レバー(豚・鶏・牛)・納豆などもおすすめです。
葉酸の1日の摂取の推奨量は、18歳以上の場合男女ともに240㎍です。


ビタミンB12を多く含む食べ物

ビタミンB12には、赤血球の生産を助ける働きがあります。ビタミンB12は上記で挙げた葉酸と相性がよいビタミンであり、一緒に摂ることで相乗効果が期待できます。

ビタミンB12を効果的に摂ることのできる食べ物は、レバー(豚・鶏・牛)・あさり・しじみ・ホタルイカ・チーズなどです。


まとめ

貧血に関する情報を紹介しました。貧血は、症状が起こると治まるまでに時間がかかり、すぐに日常生活や仕事に戻ることが難しい場合があります。貧血を防ぐには、食事から十分な量の栄養を摂ることが必要です。
この記事を参考にして、バランスのよい食生活を心がけましょう。

記事監修


中山樹先生
ALMOND CLINIC

日本美容外科学会、日本内科学会所属 順天堂大学卒業。
大学病院、市民病院に勤務後、大手美容クリニックにて美容外科・美容皮膚科の経験を積む。
現在は東京都新宿区 ALMOND CLINIC院長として美容医療・再生医療に携わる傍ら、
医療に関する記事の監修も多数行っている。



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